四畳半テクノポリス

コロナのストレスで気が狂い、D進した院生

TOEIC

 目覚まし時計の単調なビープ音で目が覚める。うるさいので叩く様にしてけした。今日はTOEICを受けに行かねばならないのだが、開場は11:45ごろだったはずなので移動時間を2時間程度と予想するとあと1時間半程度寝られるので二度寝した。私の下宿は駅から遠く自転車で一時間程度かかってしまう、そこからまた会場の名古屋まで電車で1時間程度かかるという計算だ。別に近所の豊橋会場で受けてもいいのだけれど、理由をつけて名古屋まで出かけたかったので、毎回名古屋会場を指定して申し込んでいる。

 そこから何度か二度寝、三度寝と繰り返していると9:30あたりになっていた。適当に着替えようと思ったが、洗濯をサボっていたため、あまり洗いたての服が残っていない、仕方なく下着とズボンは洗ったものを、シャツは昨日着たものを洗濯カゴから引っ張りだしてまた着る。昨日は家でじっとしていたので、あまり汚れていないだろう。それから、必要なものを適当にトートバッグに突っ込んでマウンテンバイクに乗り駅に向かう、以前は週末になるたびに駅前に遊びに言っていたのだが、最近は飽きてしまってあまり足を運ばなくなっている。

 駅につくと腕時計を家に忘れたことに気づいた。 しょうが無いので駅ビルの中で時計が安く売っていないか探していると、運良く100円ショップが見つかった。腕時計はなかったが親指サイズの小型の置き時計を見つける事ができたのでそれを購入した。

 駅に向かい券売機で切符を購入した。名鉄を利用したかったのだが間違えてJRの切符を購入してしまった。「まあ降りるときに精算すればいいだろう」と考え、改札をくぐり名鉄のホームに向かう。すでに11時近くなってしまっていることに気づきかなり焦ったがなんとか、11:15の名古屋行きに乗車した。

 適当に席に座り先ほど買った時計の時間合わせをしようとした。スマートフォンを開き時間を確認するとすぐに電源が切れてしまった。しょうが無いので電車の発車時刻に合うように時間を合わせ、ドアが閉まった瞬間にスタートさせた。普段電車に乗る機会が無いので電車に乗るだけでも十分に楽しく感じる。何より車窓から見える景色にだんだん大きな建物が増え都会に近づいているのが見えるのが楽しかった。

 今回の名古屋会場は金山駅の近くなのでそこで降りる。駅を出て受験票の裏に描いてある地図を眺めているとそちらへ向かっていく人の流れがあったのでその後を追った。開場は東海興業専門学校という学校の裏にある施設だった。よくわからないが教室のようなものがたくさんあった。多分専門学校の一部としても使われているのだろう。

 入り口で自分の受験する部屋を確認し、部屋の前の受付で身分証明書と受験票を見せ、部屋に入った。部屋にはほとんどの受験者がすでに着席していた。適当に参考書を開いて眺めてると、試験官がいつものやたら冗長な注意書きを読み始める。証明写真付きの身分証明書と受験票を机の上に置くように言われたので、そのとおりにした。ふと横を見ると隣の受験者は大学生らしく名古屋大学の学生証を机の上にだしていた。なんだか僕の劣等感を煽り、きっとこの人は僕より全然良いスコアを取るのだろうと思うと試験を受ける前からなんかアレな気分になった。

 試験はリスニングとリーディングで構成されているが、リスニングはいつもどおりの半分しかわからない感じ、リーディングはパート7の中盤までしか終わらせることができなかった。テスト終盤には隣のやつの名古屋大学の学生書が頭の中でチラチラして集中できなくなってしまった。あまり真面目に対策せず、自分で精一杯やったと思えていいないからこうなってしまうのだろう。自分を恨むしか無い。

 院試の願書提出が6月だからあと受けることのできるTOEICは3月と4月しか無い、そんな時に真面目に取り組まないとは「全く私は何を考えているのだろう」とか思ってしまった。

つづく